携帯代が払えない場合どうなる?料金滞納リスクと支払えない時の対処法も解説

携帯代を払えない場合の対処法

毎月支払う携帯代には、月額基本料金に加えて「スマホ本体料金の分割払い」「キャリア決済でのショッピング代」なども含まれています。

そのため人によっては、携帯代の支払いに苦労することもあります。

実際「収入が減ってしまい、携帯代が払えない」「料金を滞納したら、どうなるのだろう」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

結論から言いますと、携帯代を払えなくて滞納が続いた場合には、以下のようなことが起こります。

  • 携帯電話・スマホの機能が停止される
  • 強制的に解約させられる

強制解約にまで至った場合には、「将来のローン契約」「新規のスマホ契約」が難しくなる可能性もあります。

携帯代の滞納により、日常生活に大きな影響が出てしまうのですね。

この記事では、「携帯代を滞納するとどうなるのか」「携帯代を払えない場合の対処法」を紹介します。

最後まで読んでいただければ、「携帯代が払えなくて困ったときにやるべきこと」「携帯代の滞納を防ぐためにできること」がわかります。

携帯代を支払わないままでいるとどうなる?

「携帯代を支払わないままでいると起こること」を、時系列で紹介します。

詳細は携帯電話会社によって多少異なりますが、概ね以下のような流れとなります。

  1. 携帯電話会社から督促状・振込用紙が届く
  2. 「利用停止のお知らせ」が届く
  3. 回線が停止される
  4. 強制解約される

順番に解説します。

1.携帯電話会社から督促状・振込用紙が届く

携帯代を滞納すると、まずは携帯電話会社(スマホキャリア)から督促状と振込用紙が届きます。

督促状には、「期日までに支払わないと利用を停止する」旨が記載されています。

「お金はあるけれど、うっかり支払い忘れていた」「一時的に口座の残高が足りなかった」というケースもあるため、支払いを一度滞納したからといって、いきなり携帯・スマホが使えなくなることはありません。

督促状が送付されてくるのは、支払期限の1~2週間後が目安です。

督促状に記載されている支払期日までに料金を支払えば、継続して携帯・スマホを利用できます。

うっかりミスで忘れていたなら、督促状が届いた時点ですぐに支払いましょう。

2.利用停止のお知らせ(利用停止通知)が届く

督促状が届いたのに携帯代を支払わなかった場合、「利用停止のお知らせ(利用停止通知)」が届きます。

期日までに支払わなかったため、「もう携帯・スマホのサービスを停止しますよ」という通告をされてしまうのですね。

利用停止通知の方法は「郵送」「メール」「SMS(ショートメッセージサービス)」など、携帯電話会社により異なります。

利用停止通知が来てすぐに携帯代を払えば、サービスは利用停止されず、そのまま使い続けられます。

回線停止や強制解約を免れたいなら、利用停止通知が来たらすぐにお金を用意して支払いましょう。

3.回線が停止される

利用停止通知後も携帯代の滞納を続けた場合、携帯・スマホの回線が停止されます。

「回線停止」は解約ではないものの、携帯・スマホの機能が使えなくなります。

料金を払っていないのですから、サービスが受けられないのは当然ですね。

具体的には、回線停止されると以下の機能が利用できなくなります。

  • 電話(110番・119番などの緊急通報含む)
  • メール
  • モバイルデータ通信(Wi-Fiなしのネット利用)
  • SMS

回線停止後に携帯電話会社に連絡をとり、「滞納していた携帯代」と「滞納により課せられたペナルティー(損害遅延金)」を支払えば、携帯・スマホの利用を再開できます。

強制解約されないためには、最低でも回線停止時点で支払いをする必要があります。

4.強制解約される

回線停止後も滞納を続けた場合には、強制解約されます。

「支払うつもりや支払い能力がない」とみなされ、継続利用できなくなってしまうのですね。

強制解約されるタイミングは、回線停止から2~3ヶ月後が目安です。

強制解約された後だと、滞納した携帯代を支払っても、携帯電話番号や携帯キャリアのメールアドレスは使えなくなります。

携帯・スマホを使いたいなら、新たに契約し直さなくてはいけません。

滞納が長いほどペナルティーやダメージは大きくなりますので、早めに支払えるよう努力が必要です。

携帯・スマホ料金を滞納した場合に考えられる利用停止以外のリスク

携帯・スマホ料金を滞納すると、回線停止や強制解約といった措置がとられます。

ただ「スマホが使えなくなるだけなら、また新しく契約すればいいや」と考える人もいるかもしれません。

しかし携帯代の滞納には回線停止・強制解約以外のリスクもあります。

滞納によって生じる「利用停止以外のリスク」は以下のとおりです。

  • 支払金額が増える
  • 「ローン」「クレジットカード」の契約ができなくなる
  • 携帯・スマホの新規契約が困難になる
  • 財産が差し押さえられる

順番に解説します。

支払金額が増える

携帯代を滞納した場合には、支払金額が増えます。

滞納した利用料金に、「遅延損害金」というペナルティー(延滞利息)が加算されるからです。

遅延損害金は以下のように計算されます。

遅延損害金(延滞利息)=滞納した料金×遅延損害利率(年利)÷365日×延滞した日数

ソフトバンクドコモでは、遅延損害利率は以下のようになっています。

  • 電話料金分:14.50%
  • スマホ本体代金の分割払い分:3.0%

例えばソフトバンクで電話料金7,000円を60日間延滞した場合、以下の遅延損害金が加算されます。

遅延損害金=7,000円×14.50%÷365×30日=約167円

延滞日数が長くなるほど遅延損害金の額は大きくなります。

もし滞納してしまった場合には、支払いまでの期間を短くし、ダメージを少なくしましょう。

「ローン」「クレジットカード」の契約ができなくなる

滞納により携帯・スマホを強制解約されると、スマホの契約以外にも影響が出ます。

具体的には、「住宅ローンやカーローンの契約」「クレジットカードの新規発行」ができなくなります。

滞納によるスマホの強制解約は、「金融事故」として信用情報機関に記録されるからですね。

信用情報機関とは、個人の金融取引記録(信用情報)を記録している機関のこと。

金融機関やクレジットカード会社は、新規の利用申し込みがあった際、信用情報期間から申込者の信用情報を取り寄せて審査を行います。

そのため信用情報に金融事故が記録されると、ローンやクレジットカードの審査に通りません。

ローン会社やクレジットカード会社が、「ローンやカード利用代金の支払いも滞納するのでは」と考えるからです。

信用情報は5年間残ります。

そのため携帯代を滞納すると、5年間は新規のローン契約やクレジットカード発行ができないと認識しておきましょう。

スマホの新規契約が困難になる

強制解約されると、携帯・スマホの新規契約が難しくなります。

「強制解約した」という情報は、信用情報機関などを通じて、他の携帯電話会社にも共有されるからですね。

滞納していた料金や遅延損害金を完済しないと、携帯・スマホの新規契約は難しいでしょう。

「仕事で携帯・スマホを使う」「スマホが必需品」という方にとっては、かなり困った事態になりますね。

携帯代の滞納は日常生活に大きな影響を及ぼすため、強制解約はなんとしても避けるべきです。

財産が差し押さえられる

スマホの契約を強制的に解約されても、滞納した携帯代の支払い義務がなくなるわけではありません。

そのため強制解約後も携帯代を滞納し続けている場合には、裁判所から支払いについての訴状が届きます。

訴状を無視していると、裁判所により財産が差し押さえられます(強制執行)。

債権者が裁判を起こすと、「給与」「銀行口座」「自家用車」などの差し押さえが可能になるからですね。

なお給与が差し押さえられる場合には会社に連絡があるため、上司や同僚に「携帯代の滞納」を知られてしまいます。

携帯代の滞納によって、社会的なダメージも受けることを認識しておく必要があるでしょう。

携帯代が払えなくて困っている場合の対処法

携帯代を滞納するとさまざまなデメリットがありますから、誰しも「できるだけ滞納はしたくない」と思いますよね。

そこでこの章では、携帯代を払えなくて困っている場合にとれる対処法を紹介します。

  • 日払いバイトでお金を稼ぐ
  • 不用品を売る
  • 家族・友人からお金を借りる
  • クレジットカードのキャッシングを利用する
  • カードローンを利用する
  • 携帯電話会社に相談する

順番に解説します。

日払いバイトでお金を稼ぐ

携帯代の支払いにあてるお金が足りない場合、日払いバイトでお金を稼ぐ方法がおすすめです。

日払いバイトならすぐお金が手に入るので、「支払い期日が迫っている」というケースでも間に合うからですね。

お金を借りるわけではないので、返済義務がなく気楽なのもメリットです。

スキマバイトアプリの「Timee(タイミー)」なら、履歴書なしですぐ働けて即日報酬が入金されるので、急ぎで働きたい人にピッタリ。

また求人サイトや派遣会社サイトなどでも、日払いのバイトが探せます。

なお社会人の方が日払いバイトで働く際には、バイトが勤務先(本業)の就業規則に違反しないか必ず確認してください。

不用品を売る

不用品を売るのも、携帯代が払えなくて困っているときの対処法として有効です。

フリマアプリやリサイクルショップで不用品を売れば、手元にお金が入ってくるからですね。

使っていない「本」「ゲーム」「おもちゃ」など、意外なものが高値で売れる可能性もあります。

リサイクルショップとフリマアプリの違いを、簡単に紹介します。

リサイクルショップ ・すぐにお金が手に入る
・梱包や発送の手間がない
・査定金額はフリマアプリより安いことが多い
フリマアプリ
ネットオークション
・リサイクルショップより高値で売れる可能性が高い
・売れるまで時間がかかることもある
・梱包や発送が面倒

「とにかく急いでいる」という場合には、すぐに査定・買い取りしてもらえるリサイクルショップを使うのがおすすめです。

家族・友人からお金を借りる

自分でお金を用意できない場合、家族・友人からお金を借りることも考えてみましょう。

家族・友人からだと無利息での借金もお願いでき、返済の負担が少なくなるからです。

気心の知れた間柄であれば、「ちょっと助けて」と頼みやすいメリットもあります。

ただし「借りたお金を返さない」「何回も借りる」といった行動をとってしまうとトラブルにつながります。

トラブルを防ぐため「返済の期日を決める」「必要な額だけを借りる」といったことを心がけましょう。

クレジットカードのキャッシングを利用する

「頼れる親や友人がいない」「身近な人に、携帯代の滞納を知られたくない」という方もいるでしょう。

上記のような場合には、クレジットカードのキャッシング枠を利用して現金を用意する方法があります。

クレジットカードのキャッシング枠を利用することで、あらかじめ設定された限度額までは自由に現金を引き出せるからですね。

キャッシング枠がついているクレジットカードなら、利用にあたり申し込み手続きや審査は不要。

誰にも知られることなく、コンビニATMなどで簡単にお金を下ろせます。

ただしキャッシングすると利息つきで返済しなくてはいけませんので、くれぐれも計画的に利用しましょう。

なお現在キャッシング枠がついていないカードの場合、キャッシングを利用するには新たに申し込みや審査が必要となるので、すぐにお金を手に入れることはできません。

まずはお手持ちのクレジットカードにキャッシング枠がついているかどうか、確認してみてはいかがでしょうか。

消費者金融のカードローンを利用する

消費者金融のカードローンも、携帯代が払えないときに手早くお金を用意できる方法のひとつ。

消費者金融は審査のスピードが早く、申し込んで即日融資してもらえる可能性もあるからです。

オンラインでの申し込みなら、深夜でも手続きできます。

また初めて利用する場合、「無利息期間」が使えるカードローンも多いです。

無利息期間中(30日間程度が多い)に返済すれば、利息はつきません。

無利息期間がある主なカードローンは以下のとおりです。

無利息期間を超えると利息がつきますので、計画的に利用しましょう。

携帯電話会社に相談する

どうしても携帯代を準備できなさそうなら、携帯電話会社に相談してみましょう。

「勤務シフトを減らされてしまい、収入が急激に減った」などと事情を説明すれば、支払い日を延長してもらえる可能性があるからですね。

「払いたいけれど払えない事情がある」と説明すれば、誠意も伝わるはずです。

相談の結果必ず期日を延長してもらえるとは限りませんが、無断で滞納するのではなく、まずは相談するのがおすすめ。

期日延長以外に「契約プラン見直し」「回線休止手続き」などについてアドバイスしてもらえる可能性もあります。

なお「債務が膨らんでいる」「生活が苦しい」といった場合には、「債務整理について弁護士と相談する」「公的な貸付制度を利用する」ことも検討すべきです。

自治体が開催している「無料法律相談会」などでは、無料で法律上の相談にのってもらえます。

毎月の携帯代の支払いがきつい場合の改善案

一時的に携帯代の支払いが難しくなった場合には、日払いバイトなどで資金を確保すれば乗り切れるでしょう。

しかし中には「毎月携帯代の支払いがしんどい」「ずっと家計が火の車」という方もいらっしゃるかもしれません。

毎月やりくりがギリギリになってしまうなら、携帯代や家計を根本的に見直す必要があります。

「毎月携帯代の支払いがきつい」という場合の改善案を3つ紹介します。

  • プラン・携帯電話会社を乗り換える
  • 携帯・スマホの使い方を見直す
  • 家計全体を見直す

順番に解説します。

プラン・携帯電話会社を乗り換える

「携帯代が高い」「毎月支払いがしんどい」と感じたら、携帯・スマホの料金プラン変更や携帯電話会社の乗り換えを検討してみましょう。

自分にあっていない料金プランや携帯電話会社を利用していると、携帯代が高くなるからですね。

例えば以下のような場合、携帯代は高くなりがちです。

  • モバイルデータ通信量が少ないのに、月額料金の高い「使い放題プラン」を契約している
  • 通話が多いのに「かけ放題プラン」に入っていない
  • なんとなく三大キャリア(ドコモソフトバンクau)を契約したまま

「自分にあった料金プランに変更する」「格安SIMに乗り換える」などの方法で、携帯代はぐっと安くなりますよ。

もし三大キャリア利用で携帯代に月7,000~10,000円程度かかっているなら、格安SIMに乗り換えることで月4,000~5,000円ほど節約できるでしょう。

料金プランや携帯電話会社の乗り換えは携帯代節約にかなり効果的なので、ぜひ検討してみてください。

携帯・スマホの使い方を見直す

携帯・スマホの使い方を見直すのも、携帯代節約に効果的です。

以下のような見直しをするだけでも、月々の支払いをぐっと安くできる可能性があるからですね。

  • 通話は無料通話アプリで行う
  • Wi-Fiを活用する

現在は「LINE」「Skype」「FaceTime」「Messenger」「Zoom」などの無料通話アプリが多数リリースされています。

無料通話アプリはインターネットを使って通話するため、携帯電話の通話料はかかりません。

しかもWi-Fi環境で無料通話アプリを利用すると、携帯・スマホのデータ通信量(ギガ)も消費しません。

アプリとWi-Fiを上手に活用して、携帯代節約を目指しましょう。

また買い物代金を携帯代と一緒に支払う「キャリア決済」を利用しすぎると、どれだけお金を使ったかわかりにくくなります。

キャリア決済は現金・クレジットカードなしで買い物ができて便利ですが、使いすぎてしまい、携帯電話会社からの請求が高額になって驚くことも。

つい使いすぎてしまう人は、キャリア決済の上限額を低く設定してみましょう。

家計全体を見直す

携帯代の支払いが毎月ギリギリなら、携帯・スマホの料金プランや使い方だけではなく、家計全体も見直してみましょう。

支出と収入のバランスが合っていないせいで、携帯代にしわ寄せがきている可能性もあるからです。

例えば「ついつい外食してしまう」「家賃が高すぎる部屋に住んでいる」といったことはないでしょうか。

外食が多い人は、月に2~3回程度外食を減らせば、携帯代が捻出できるはずです。

また住居費(家賃)は、収入の1/3以下が理想と言われています。

まずは収入と支出を把握し、「無駄遣いや身の丈に合わない支出がないか」「携帯代に回せるお金がないか」をチェックしましょう。

まとめ

携帯代を滞納し続けると、携帯・スマホを強制解約されてしまいます。

強制解約されると信用情報にキズがつき、将来のローン契約などに悪影響がでる可能性もあります。

そのため「日払いバイトをする」「不用品を売る」などの方法でお金を工面し、滞納を避けましょう。

なおキャッシングやカードローンは簡単に現金を用意できる方法ですが、利息が発生しますので、くれぐれも計画的に利用してください。

また毎月「今月の携帯代、ちゃんと支払えるかな」と心配している方は、携帯代が高すぎるのかもしれません。

携帯代が高すぎると感じたら、料金プランや携帯電話会社の乗り換えを検討してみましょう。

合わせて「家賃や交際費が高すぎないか」など、家計全体のバランスを見直すのもおすすめです。